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小島レディースクリニック


静岡県沼津市大岡 1125-1

休診日:木曜・日曜・祝祭日
TEL:055-952-1133





不妊症 小島レディースクリニック


顕微授精精巣内精子採取法
  
顕微授精(卵細胞質内精子注入法・ICSI)

顕微授精とは採卵した卵の中に倒立顕微鏡下で精子を一匹注入する方法です。通常の体外受精で受精できない患者さんに対して行われます。精子が受精するためには卵の周囲を覆い保護している殻のような透明帯や、栄養を補給してきた顆粒膜細胞のバリヤーを通過しなければなりませんが、それには酵素を持った多数の元気な精子が必要です。実は、この酵素を持った元気な精子の足りない患者さんが案外多いのです。
顕微授精には幾つかの方法があるのですが、1992年のPalermoらの報告以来,現在ではもっぱら卵細胞質内精子注入法・ICSIが行われています。その結果、顕微授精といえばICSIを指しているのが実状です。
患者さんは体外受精とまったく同じ準備なので変わりませんが、私どもスタッフの操作が体外受精と異なります。
この方法は精子が一匹いれば可能なわけで、重症の男性因子不妊症治療に画期的な治療効果をもたらせました。

           
               顕微授精をする様子
写真 で示すように顕微鏡下でマイクロマ二ピュレーターを操作して正確に注入します。この際、左側からホールディングピペットで卵を保持し、右側から5−7マイクロメーターほどの細いインジェクション二―ドルで精子を注入するのです。


その様子を模式図に示すと下図のようになります。




実際の拡大写真を示します。

                
                            
                      写真をクリックすると顕微授精の
                        操作中の様子が見れます



精子選別法

顕微授精を行う時に、良好な精子を選別・利用することは極めて重要なポイントです。通常行われている精子選別には遠心分離を使いますが、精子を遠心分離するとDNA損傷の発生が指摘されています。
そこで当院では、遠心分離を使わずに良好精子を回収する方法として、スパムソータを使用しています。これは微小流体力学を応用した方法で、精子に対するダメージがなく、効率よく良好運動精子を選別することが可能で(受精着床学会誌 30:234 吉川)、DNA断片化の減少も確認されています。(日本卵子学会誌 1:S28,2017 大久保)




顕微授精の適応は

1.精子受精能障害

2.抗精子抗体陽性

3.重症精子減少症

4.精子無力症

5.精子奇形症

6.不動精子

7.精管閉塞症などです。


そして顕微授精の問題点には

1.卵の染色体損傷の危険性

2.注入する精子の染色体異常          

3.精子とともに注入される浮遊液の影響

などが考えられます。

1.については偏光システムの使用により最近になって避けることが可能になりました。
2.については、肉眼的に正常の精子をICSIに使用することで避けようとするわけですが、それでも精子の染色体異常は含まれてしまいます。これらの問題については、先年学会で出生児の調査が行われ、自然妊娠・分娩の児と比較して5歳児までの成長・発育に差のないことが分かっています。             
3.についてはPVP(ポリビニールピロリドン)が使われていますが、現在のところ2と同様に差のないことが分かっております。



顕微授精における受精障害

排卵した卵子は、第二減数分裂の中期で止まっています。そこに、先体反応を済ませた精子が接着すると卵子の分裂が再開します。これを卵子の活性化といいますが、この活性化が上手くいっていないのが受精障害です。
体外受精で受精しない患者さんに対しては、顕微授精をすれば大丈夫だと思われていますが、顕微授精を行っても受精しないケースが5%程度(TESE-ISCIでは10%程度)あるのです。
実際の顕微授精で、先体反応を済ませた精子を卵子に注入すると、卵細胞内へ卵子活性化因子( sperm factor ) が移行し、粗面小胞体からカルシウムイオンの周期的放出(カルシウムオシレーション)を促して第二減数分裂を再開させます。
顕微授精を行っても受精しない患者さんには、卵子を活性化させる sperm factor が足りないか、あるいは欠如している事が考えられます。

カルシウムイオンを上昇させる治療としては、カルシウムイオノファー処理、ストロンチウム処理、電気刺激などがありますが、カルシウムイオノファーが最も効果が高く、利用しやすい方法と言われています。
受精障害が疑われた患者さんには、次の顕微授精で卵子活性化処理の併用をお勧めします。


卵子活性化処理の対象となる患者さんは、
  
顕微授精をしても受精しない患者さん
顕微授精の受精率が低い患者さん
胚盤胞にならない胚発育不良の患者さん
レスキュー活性化:顕微授精後に第二極体が放出されない卵

以上の方に、治療を行います。



精巣内精子採取法TESE(testicular sperm extraction)

精巣で精子が作られているにもかかわらず、精液中に精子がいない患者さんでは、精巣を切開して精子を採取します。
手術は、提携している専門の泌尿器科医が行います。
まず陰嚢を剃毛して・消毒・局所麻酔・陰嚢切開・精巣組織を採取して精子を確認します。次いで切開部を縫合して手術終了です。
採取した精子を用いて、顕微授精を行います。
手術後には、お薬が処方されますので内服して頂きます。
1週間後に、泌尿器科を受診して頂き、傷口の処置を行います。



 
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